フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2013-05-28-Tue-21-09

赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説/桜庭一樹/創元推理文庫

久々読んだ桜庭一樹の本。
これで直木賞とったんでしたっけ?

本書は、分かりやすく言えば『女三代記』です。
戦後・80年代・現代と、それぞれの時代の赤朽葉家の女達の人生が語られます。
読書家の友人は「まんま『百年の孤独』じゃん」と言っていました。
私は未読なのでその辺はあまり分かりませんが、後書きで作者自ら『百年の孤独』の名前も出していたし、そこは意識したところなんだろうな、と・・・。

三世代、それぞれ全く別の小説のように雰囲気が違います。
まず1950年代からの祖母の時代、第一部は、なんだか怪奇というか耽美というか。
人ならざるものたちから置いていかれた存在である祖母は、千里眼と呼ばれる不思議な力をもつ人物として描かれます。
なので、この第一部だけ若干ファンタジックです。
個人的にはこのファンタジー感は必要?と思ったのですが、それはまた(前述の友人とは別の)友人と話していて、「でも桜庭一樹ってそういうのを書きがちじゃない?」と言われたので、それはまあそうかと納得もしたり・・・。
第一部ではとくに死んだ青年の死体を抱えて山の中に分け入る描写が好きでした。
そして第二部、これは1980年代ということでスケバンサクセスストーリー。
第一部との世界観のあまりの違いにクラクラしたのですが、わけがわからないエネルギーで一気に読んでしまいました。
密かに夭折した兄のほのかな恋愛事情に胸ときめいたのですが・・・これは番外編とか出ないんだろうな、多分。
第三部は現代辺。
ちょっと現実離れしていた一部、二部とは違い、とても地に足のついた物語です。
第一部から一気に読んできたいち読者としては、華やかなりし赤朽葉家の急激なさびれっぷりがちょっと寂しくも・・・でも一言では言い表せない関係の人たちが身を寄せ合っているということで、これもまた奇妙な一家の体ですが。

ということで、なんだかこう書くと分けがわからないお話ですね。
でも三世代、半世紀の物語を一冊で描いたからこその言いがたい波、エネルギーみたいなものは確かに感じました。
細かい設定(なんでこんなキャラ付けにしたんだろう?それは必要だった?的な)への疑問はいろいろありますが、それもひっくるめて本書の魅力かなーと。
個人的な好みとしては『私の男』のがスッキリしましたが、それはそっちの方が消化不良な部分がなかったからだろうと自分で思います。
ううん、許容量の狭さよ・・・。

あでも、これで直木賞っていうのはちょっとびっくりしました。
結構突飛な話だと思ったんだけどなー。
でも久しぶりにこれだけ長く濃いお話を一揆に読んでしまいました。
謎の熱を感じる一冊でしたね。
うん、それは間違いない。

赤朽葉家の伝説 (創元推理文庫)赤朽葉家の伝説 (創元推理文庫)
(2010/09/18)
桜庭 一樹

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