フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-03-09-Fri-21-44

マルドゥック・ヴェロシティ 1~3

マルドゥック・ヴェロシティ1~3/冲方丁/ハヤカワ文庫

先月読了した『マルドゥック・スクランブル』の続編。
時代的には『スクランブル』以前、『スクランブル』でヒロイン・バロットの敵役として登場した徘徊者・ボイルドが主人公の物語だから、続編というよりは姉妹編?「スターウォーズシリーズ」に対する「エピソードシリーズ」ですね。アナキンがいかにしてダースベイダーとなったか、という。

なので、『スクランブル』は孤独な少女が居場所を見つける話という明るさがあったのですが、一方の『ヴェロシティ』は、読み手にははじめから「主人公が居場所と相棒を亡くしてしまう」話だということが分かっています。
(シリーズを順番に読んでいればという前提ですが)
それがなんとも物語全体に暗い影を落としているのですが、でもそれが実に格好いいのです!

荒野に立っているような男の姿が、
己の罪に立ち向かい続ける過去のある大人の姿が、
命を賭しても任務を果たす兵士の姿が、
馴れ合いにはならない男と女の関係が、
それら全部が、大人で苦くて乾いた世界の雰囲気を感じさせてくれます。私にはあまり馴染みのない世界だけれど、こういうのを「ハードボイルド」と言うのでしょうか。
あ、「ボイルド」という名前の由来ってもしかして・・・?
(いや、ウフコック=煮え切らない、というところからきてるのかな?冲方丁氏がそんな安易な名づけをするかは超疑問)

この物語で、主人公ボイルドは自身と同様に人体改造をされた仲間たちとともに強大な敵と戦います。
物語の魅力はこの仲間たちでもあるんです。皆実に個性豊か。
盲目の元狙撃兵&姿を消す猛犬
各方向から発声可能な斥候&変幻自在の通信兵
死なない元衛生兵&万力の歩兵
眠った精神の天才ハッカー&ドクター
ショットガンの腕を持つ女兵士
計画の責任者である道化師プロフェッサー
そして徘徊者ボイルド&万能兵器ウフコック
・・・なんだか、こうして並べると「009」みたいですね。あ、ほら、皆あわせて「09」だし。(これもオタクの深読みか?)

貸してくれたカノさんは「一気読みのハイスピード!最後までノンストップゴーゴー!」と言っていたのですが、私はちょっと読むのに時間がかかっちゃいました。何故かというと、だってそれはこんなに素敵な仲間たちが、最後には・・・・っていう展開が分かってるから。あーんな運命やこーんな未来に翻弄される「09」の皆の姿を見ていられなくって・・・ホロリ。でも最終巻も後半、ついにボイルドがダースベイダーになる運命を転げ落ちるところに来てからは本当にノンストップでした。

いやー、辛い。でも面白かった。
こちらを読んじゃうと、また『スクランブル』を読んでいろいろ確認したくなっちゃうじゃないですか、もう。
とりあえず、将来もし犬を飼う機会があれば(猫派だけど)名前は「オセロット」でいきたいと思います。

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