フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2010-10-15-Fri-21-01

お菓子手帖

お菓子手帖/長野まゆみ/河出書房新社

少し前に図書館で借りた本。
パラパラ~と見て、「おお、長野まゆみ風『昭和物語』か」と思って借りてみたら、「物語」というよりは自伝というか思い出エッセイ?みたいなものでした。短編連作かと思っていたのだけど・・・と思いながらも、案外楽しく読むことが出来ました。
筆者の幼い頃の思い出から、小説家を目指してデパートに勤める頃の長い間のことがタイトル通り「お菓子」を軸にして語られます。
子供の頃はこういうことがあった、何味のお菓子が好きだった、あの時にこういうことがあって泣いてしまったことを覚えている・・・などなど、とても細かいところまでが語られます。
長野まゆみだけに、「どこまで本当?どこからフィクション?」という点は謎なのですが、読んでいる限りでは限りなく実際に近いものなんじゃないかな、と。
好きだったお菓子の「どういうところが好きだったのか」「どういう名前だったか」「食感は」「パッケージは」ととても細かいところまで言及してあるのが、らしいなあというかんじです。

子供時代の思い出は、私にしてみれば「昭和」という時代のものであり、小説・物語を読んでいる、という感覚だったのですが、作者が大学生~OLの頃の思い出話は、今の私の年齢に近いところもあり、「何者かになりたいのに何者にもなれないでいる」という葛藤などに共感するところもあり、そういう意味でも面白かったです。

実は私は長野まゆみの熱心な読者というわけでもないのですが、それにしてはまあまあ読んでいる方かな・・・と思います。
「すごく好きっ!」というよりは、「まあまあ好き」というかんじ。
どこが?と言われても「なんとなく」としか応えられないのですが・・・あえて言うならなんでしょうね、「雰囲気」とか「世界観」とか?うーん、ありがちだけど。
きっと、「そういう世界(現実ではない、夢想の世界)に憧れる永遠の少女性」と確固たる世界を持つ作者に、共感するところがあるんでしょう。
今も昔も、長野まゆみワールドに憧れ、共感する少女たちは数多いと思います。
多数派にはならなくても、きっと、どんな世代にも一定数はいるはずの、そういう少女たちが。(あるいは、たまに少年もいるのかもしれない)

言うなれば、方向性は違うかもしれないけれど、ゴスの体現者である野ばらちゃんと近いものを感じるのかもしれません。

きっとまたたまに手にとってはフラッと読んでみたくなるのかも。
長野まゆみは、私にとって、そういう人です。

お菓子手帖お菓子手帖
(2009/06/18)
長野 まゆみ

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へえ!と思ったことがひとつ。
妖精のイラストで有名なシシー・メアリー・バーカーって、かつてチョコレートのおまけカードだったらしいんです。
そりゃあ若かりし長野まゆみも夢中になって集めたことでしょう。しかもごく稀に少年の妖精イラストがあって、それはとても貴重なものだったとか・・・ううん、長野まゆみだなぁ。

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