フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2009-09-09-Wed-22-31

きみはポラリス

きみはポラリス/三浦しをん/新潮社

三浦しをんの短編集。
中身を全然知らずに図書館で借りて、中身が「恋愛短編集」だと分かったときはちょっと驚きました。いえ、いろいろ書いてるのはもちろん知ってるし読んでるんですけど、彼女のいつものテンションと自分語りを知っている者としては(私、しをんのネットエッセイのかなり初期からの読者だという自信はあります。最近また日記復活して嬉しい)、

「えー、しをんが普通の恋愛小説?柄じゃないよー」

なぁんて思ったのです・・・が。
ハイ、もちろんしをんがそんな普通の甘っちょろい恋愛小説で満足するはずないですもんね。
伊達に人生の半分以上魂をこめてBLを読み込んでませんもんね。

というわけで、いろいろな味わいに満ちた恋愛小説でした。
恋愛・・・恋愛?友情?人間愛?それとも愛ではないもっと何か?という印象も受けますが、これをひとつの言葉で表せといわれたならばやはり「恋愛」なのかなあ・・・という気もします。不思議。

個人的に面白いなと思ったのは、

・老夫婦の秘密
・神様に恋をした少女
・俺ロハス
・男子高校生と、その後のふたり

です。
恋愛小説といっても、若い女子が若い男子と出会ってどうこう・・・というだけの話じゃないのは当たり前。
なんでその人だったのか、なんでその人じゃないといけないのか、他の人じゃ駄目なのか・・・。
そういう葛藤をおしてなお「その人」じゃないと駄目なんだって思える唯一の人に出会ってしまうということ(ひょっとしたらそれは幸せではないのかもしれない)、それこそ「恋愛」というものなんじゃないの?それくらいのレベルで初めて「恋愛」って言えるんだよね?って、なんだかこれはしをん流「恋愛至上主義日本」に対するアンチテーゼ・・・というのはさすがに言いすぎでしょうか。
よしながふみの漫画なぞを読んでいてもたまに思うのですが、「自分は恋愛体質じゃないのよ」って言ってる人のほうがきっと「恋愛」・・・「純愛」に対する憧れというか、思いが強いんじゃないでしょうか。
うまく言えないんですけどね、「この人じゃなかったら死ぬ」っていうくらいのっていうか。

自分にとって唯一絶対の人、それがあなた。それがきみ。
だから三浦しをんはこの本のタイトルを『きみはポラリス』にしたのでしょう。
短編集だから、収録短編の中のどれかが『きみはポラリス』なのかなと思ったんですが、そうじゃなかったみたい。この本全体のタイトルが『きみはポラリス』なんですね。たしかに、どの作品にも共通するものを表すタイトルだと思います。
だって、ポラリス=北極星、ですもの。
その人が自分の世界の中心であるということ。
それはちょっと怖いことかもしれないけど、羨ましいな、とも思います。

いろんな意味でしをんらしい一冊。
重い話もクスリと笑える話もちょっとソッチ系の話もあって、「らしさ」をぎゅっと絞り込んだような一冊だったなと思いました。

きみはポラリスきみはポラリス
(2007/05)
三浦 しをん

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