フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

メニュー目次メニュー目次メニュー目次メニュー目次
-----------------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009-08-19-Wed-20-07

風が強く吹いている

一ヶ月も前に読んでしかも感動したのに記事にするのを忘れていた!

風が強く吹いている/三浦しをん/新潮社

文庫になったしマンガにもなってるし舞台にもなったらしいし、ついでに今度は映画にもなるらしいので知名度的には抜群!ですねー。
実際にはさんざん「いいよいいよ!」と聞いていたので、ちょっと構えて読み始めたところもあったのですが、読み終えてみると自分でも意外なくらいしみじみジーンときました。
スポーツもの自体ちょっと苦手で、自分からはなかなか手を出さないジャンルなのですが、これはスポコンものとか敬遠してる人にも読んでほしいなあ。

物語はいたって単純。
廃部寸前・・・どころか、駅伝部の「え」の字すら影も形もない某大学。
すべての始まりは、そこに一人の「天才ランナー」が入学することから始まった。
金もない、住むところもないのだという彼に親切めかして下宿を提供した一人の上級生。彼にはゼロからのスタートで「箱根を目指す」という、大きな野望があったのだ。
彼の情熱に問答無用に巻き込まれるまま、下宿に住まう素人大学生たちの奮闘が始まった・・・!

・・・という。
ね、ありがちっちゃーありがちです。少年漫画の王道ってかんじ。
でもね、その王道が心地いいんだわ。
やたらめったら精神論に走るわけでもなく、経験によるたしかな練習方法と、挫折を知るからこその重み。
決してスポーツだけ、その競技だけ、一位になることだけがすべてじゃないんだぞ・・・って、よく言いますけど、でも結局皆一番を目指すじゃない?勝ったほうが嬉しいじゃない?他人と競い合うのが嫌だから、だから私って体育会系の人苦手なのよね・・・なんて、天邪鬼な私なぞは常々思っていたのですけれども、でも本当にひとつの壁を乗り越えた人(アスリートに限らず)っていうのは、他人とどうこうっていうよりも、記録そのものというか自分自身というか・・・うーんどうしても陳腐な言い方しか出てこないけど、そういうものを戦っているんだろうなぁと思いますね。
この年になって、やっとそういう風に思えるようになってきましたよ。

やっぱり「スポーツ最高!スポーツやんない奴は人間以下!」みたいな人とか(現実にいるんですよそういう人・・・)、お山の大将でことあるごとに運痴の人間をこきおろす人とか(ええ不器用ですし体力もありませんよ運痴の愚痴ですよ!)のことは好きになれそうもないんですけど、ちゃあんと他人の痛みとかいろんな事情とかを汲み取れるような想像力もあって許容量も有る人、もしくは自分の力量をよく把握できてる人・・・っていうのは、やっぱり一目置いちゃいますね。

ま、この作品に関しては頭を空っぽにして、前情報もなーんにもなしな真っ白な状態で読んでいただきたいです。幅広い年齢層の方が読んで楽しめる一冊です。それは間違いない。
単純にキャラクター小説としても楽しいし、青少年たちが大人に目覚める過渡期としての青春小説でも。個人的にはやっぱり王子が好きだったり・・・あのヘタレ具合が!

しをんも、『まほろ町~』じゃなくてこれで直木賞をとったらちょっと評価違ったかもしれませんね。いや『まほろ』も決して悪くはなかったんですが・・・
シリアスなものとエンタメよりのものと、交互に出しているような気がするしをん。
どっちも書けるっていうのは強みですよねえ。

風が強く吹いている風が強く吹いている
(2006/09/21)
三浦 しをん

商品詳細を見る


映画はいったいどうなるんでしょうねー。
ただのスポコンムービーにされちゃったら嫌だなあ・・・どうでもいいけど、林君はスポーツ映画に愛されすぎ(バッテリー、DIVE!)だと思うんだ。

COMMENT

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK

http://funafunababy.blog89.fc2.com/tb.php/467-d6f935ff



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。