フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2006-12-31-Sun-11-46

ポーの話

ポーの話/いしいしんじ/新潮社

『ブランコ乗り』に続いて、いしいしんじ2冊目。
いやぁ・・・・・ちょっと、頭の中がぐるぐるになりました。

「うなぎ女」の子供「ポー」は、真っ黒な姿で泳ぎの得意な少年。ポーはうなぎ女たちに慈しんで育てられるが、ある日「メリーゴーランド」というあだ名の青年車掌と出会ったことで、新たな世界を知る。
女をたぶらかしては盗みを繰り返す青年メリーゴーランド、そして幼児のように小柄な妹・ひまし油。 彼らによってポーは様々な知識を与えられ、感情というものを知るようになる。
いびつながらも安定した3人の関係は、しかし突然の500年ぶりの大洪水によって打ち砕かれてしまう。慣れた町から流され、「天気売り」とともに新たな土地へと旅立つポー。

・・・という話で間違ってはいないはずなのですが、こんなあらすじでは全くこの作品の的を得ていない気がします。どうにも説明のできない、不思議な作品なのです。
うなぎ女やひまし油など、独特のネーミングで演出された世界観は、不思議世界という意外には何とも言えない雰囲気。ちょっと宮沢賢治っぽいかも。ネーミングに関していえば、長野まゆみを連想したりもしました(蜜蜂・・・とか。懐かしい・・・)

とにかくめくるめく不思議ワールドに、冒頭から翻弄されっぱなしです。
普段ミステリ系が多いもので、この手の作品への入り方を忘れてしまっていたのでしょうか・・・・・正直、大洪水のくだりに入るまでは読むのを辞めようかと思ったことも。
でも二部以降、作品世界に慣れてしまえば、自分でも意外なほどすいすいと読めるようになりました。それは多分人とも魚(うなぎ?)ともつかなかったポーが、たくさんの人々との出会いによって、段々人間らしくなっていったからだと思います。たくさんの出会いと別れによって、時には哲学的な言葉まで呟くようになるポー。
他人にとっての「大切なもの」が理解できるようになったポーは、他人のために「つぐない」をするようになります。

「つぐない」とは何なのか?
人と人との関わり、人と世界との関わり、世のあらゆるものは繋がっているということ。

この作品を半分も理解できたとは思えない私が感じた『ポーの話』のテーマは、以上の2点です。

読みやすくは、ない。
けれども読みすすめるうちに、何ともいえない力を感じる作品です。
私の頭では消化できなかった部分も多々なので、「すごくいい!」とは堂々と言いにくいけれど、「よくわかんないけどスゴイ!」とは言えますです、ハイ。
もっとも正直にいえば、分かりやすかった『ブランコ乗り』のほうがしっくりはきましたけどね・・・・
あ、あと花だらけの漂流船のシーンはロマンチックで好きでした。

読了日:2006年11月7日

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