フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2008-02-22-Fri-22-20

この本が、世界に存在することに

この本が、世界に存在することに/角田光代/メディアファクトリー

本をテーマにした短編集。
「子供の頃、本さえ読んでいれば幸せな子供でした」と作者が語るように、この本にはそんな本への愛情がみっしりと詰まっています。

売り払ったはずの本と、世界中で何回も何回も再会をする話。
旅先の旅館で、先の宿泊客が置いていった本を発見する話。
恋人と一緒に本棚を埋めていき、そして時がたったある日、本棚から自分の本だけを抜き出す話。
祖母に頼まれた、ただ一冊の本を探し続ける話。

本への愛、とはいえ、その本の登場人物たちは極端な読書家というわけではありません(一番の読書家は、同棲するやいなや大きな本棚を買ったカップルかな)。だからこそかな、本好きの人間にとっては勿論のこと、普段本をあまり読まないという人にもとても読みやすい短編集だと思います。
どの短編も、本を軸にしながらも、本をツールとした人と人とのかかわり、本を通した世界への扉というものをじっくりと描いています。「読みやすい」とは思っても、「軽い」という印象はしなかったのはそのせいでしょうか・・・
どの短編も好きでしたが、作者のあとがきもまた本への愛に満ち満ちていて、なんだか共感してしまいました。子供の頃、本は世界への扉だった。周囲に馴染めなくても、疎外感を感じても、本さえ開けば、そこが自分の居場所になった・・・とか。
別にたいそうな思春期少女だったわけでもないですが、自分勝手に思いつめたり、自意識過剰だったり、自家中毒っぽい中二病患者だった自分には本やマンガやアニメや映画は格好の逃避対象だったわけで、「本を読んで国語力とつけよう!」とかそういう理由じゃなく、好きなものを好き勝手に読んでいるんだよ、という仲間がいるような気がして、同好の士に会えたような喜びも感じてしまいました。

最近読む本にハズレがなくて嬉しいことです。

この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチ・ブックス)この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチ・ブックス)
(2005/05)
角田 光代

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