フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2006-12-31-Sun-11-40

トーキョー・プリズン

トーキョー・プリズン/柳広司/角川書店

舞台は終戦直後の日本。
ニュージーランド人である主人公・フェアフィールドは、戦争中に行方不明になった従兄弟の消息を追い求めて東京へやってきた。
戦犯収容所(スガモプリズン)での調査を許可される代わりに交換条件として命じられたのは、とある日本人囚人・キジマの過去を調べることだった。

キジマは戦時中の一切の記憶をなくしている身でありながら、全くの客観的事象のみで、様々な事柄の真実を推理し、言い当てるという才能を所持していた。GHQはそれを恐れ、彼を独房に収容する。
あくまで冷静であり、明晰な頭脳を持つキジマ。
しかし彼は戦時下において、非常にサディスティックな所業を行っていたのだという。

たしてキジマの過去の事実は?
そして収容所内での密室殺人の犯人は?

収容所、しかも独房の中での推理という、完全な安楽椅子探偵・キジマと助手役のニュージーランド人・フェアフィールドによるミステリ。

ミステリファンは勿論ですが、戦中戦後の日本に興味のある人にもオススメしたい作品です。
終戦直後の東京の状況や日本人の心境が丁寧に描かれています。
個人的には日系米軍人ニシノのキャラクター像が印象的でした(要するにコウモリだということ。そうならざるを得ない時代だったということ)。

全体に暗いトーンなのですが不思議と読みやすく、思わず一気読みしてしまいました。
2転、3転してみせるラストも私好み。
どうしようもなく悲劇的なラストなのですが、最後に示された明るさに救われました。
久しぶりに、きちんと面白いミステリを読んだ気分です。

読了日:2006年10月4日

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