フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-12-03-Mon-20-00

帝都万華鏡

帝都万華鏡 桜の頃を過ぎても/鳩かなこ/講談社X文庫ホワイトハート

ホワイトハートなんて買ったの何年ぶりだろう。10年以上ぶりじゃないだろうか。なのに買っちゃった理由は、帯の栗本薫の推薦文「濃密と頽廃に染まる鳩の世界の中では、すべてがエロティックだ」という文句に惹かれたからです。イラストの今市子も高ポイント。

さて、タイトルから想像されるように、物語の舞台は大正時代の日本。
洋装と和装の男女が入り乱れ、日本家屋の町並みとレンガ造りの洋館が乱立し、新時代への明るい華やかさと戦争間近の危うい世情が奇妙な調和を保っている、そんな時代です。このドラマチックでロマンチックな時代設定を背景に、二人の青年の物語が描かれます。

学業の才が認められ、東北の田舎から憧れの一高に入学した石木。彼はそこで、自分とは別種の人間のように美しく洗練された高市に出会う。本来ならば出会うはずのなかった二人が親しく打ち解けるきっかけとなったのは、石木の文才だった。
取っ付きにくい外見に隠された世話焼きの素顔と、自分にはない高貴さを持つ高市に惹かれる石木。高市もまた、石木の持つ情熱的な文才と生来の無欲さに惹かれていく。
無二の友愛を育む二人だが、年月が次第にその色を変えていった。10年という歳月が流れ、お互いの心中に激しい感情を隠したままの二人は・・・?

という、大正浪漫BLです。
いやー、久しぶりに読み応えのあるBLでした。BLというか、これは「JUNE」といった方がいいかもしれません。うーんそりゃあ栗本薫の弟子だなあ、という浪漫っぷりですが、栗本薫ほどトンデモなくはない・・・と思います。
栗本薫が解説に書いているように、「出会って→Hして→いろいろモメて→仲直りして→Hして」というような幼馴染BL、はたまたリーマンBLとは一味もふた味も違う雰囲気の作品です。JUNE、もしくは耽美小説という懐かしい呼び名が似合いますね。
栗本薫御大が言うほどには「濃い」とは思いませんでしたが(感覚が麻痺してきてるのかも)、確かに心理描写・情景描写ともにじっくりとディープなものだと思います。
何より物語に必然性がありましたね。安易な男カップルものではなく、主人公たちが結びつくことにちゃんと意味がありました。友情から恋愛になっていく物語性がありましたし、10年という歳月、二人を見守る周囲の人々等、<二人のため世界はあるの>という世界観ではないところが良かったです。
すでにシリーズ化も決定しているらしく、明るくお手軽な作風が流行中の現BL界に、こういう耽美臭のある作品が登場するというのは私的には嬉しいことですねえ。うーん、続きも買う・・・かな?

帝都万華鏡 桜の頃を過ぎても (講談社X文庫 はG- 1 ホワイトハート) 帝都万華鏡 桜の頃を過ぎても (講談社X文庫 はG- 1 ホワイトハート)
鳩 かなこ (2007/12/03)
講談社

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