フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-11-06-Tue-22-17

青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ/桜庭一樹/新潮社

透子さんにお借りしました、桜庭一樹。『少女七竈~』以来の桜庭本、コレ買おうかどうしようかと思ってたんです、透子さんありがとう。

舞台は東京・山の手にある伝統ある女子校・聖マリアナ学園。
まるで外界と断絶されたような良家の子女が集う乙女の園、そこはいまだ戦前の華族社会的な空気が支配する世界だった。
しかしどんなところにも「異端者」は存在するもの。
聖マリアナ学園において、その異端者たちが集う場所こそが「読書クラブ」であった。
知性を尊び、哲学に耽り、古今東西の書物に愉悦を覚える少女たち。
ひと癖もふた癖もある少女たちが集まって、何も起こらないはずがない。いや、望むと望まざるとに関わらず、彼女たちの元には様々な事件ややってくるのだ、そう、それはもしかしたらはるか戦前のパリからの運命だったのかもしれない。

帯が煽りに煽っています。
「恋と哲学が交錯する」、「史上最強にアバンギャルドな」ですって。
表紙もツタと少女のモチーフが複雑に絡みあってて、あたかも『少女革命ウテナ』の影絵少女のよう。(そう思ったのは私だけじゃないですよね?)
本書に登場する少女たちも、この煽りっぷりに相応しい個性の強さです。だってもう話し方が「君、~じゃないか?」「ぼくらは~なのさ」なんですもの!自称「ぼく」ですよ、しかもそれがナチュラルなの。それだけでもう、うわあってかんじですよね。ある種の人間にとっては。
世代的なものでしょうか?私の周りには「ぼく」という自称の女子はいなかったのですが、こういう自称や喋り口調がいかにも「文学かぶれ」ってかんじがしますね。(若干自分にもその気はあるかもしれない。“君”くらいなら使ってる)

いかにもな名門女子校設定や少女たちのキャラクター設定などを見るに、本作はいわゆる『女子校もの』のパロディだといえると思います。
それも吉屋信子的な・・・というよりも少女マンガ的女子校世界ですね。『お兄さまへ』っぽい、一連の「現実離れしたハイソで閉鎖的な特殊空間」としての『女子校もの』。
パロディという言葉はちょっと相応しくないかもしれませんが、そういう「枠組み」がありますよ、という前提で話が進行しているような気はします。そのことは読者も了承済みですよね?ではいきますよ、っていうかんじ。
そのお遊びに乗れるかどうかでこの本の評価は変わるんじゃないかなぁと思います。ガチンコ女子校文学作品を期待して読んで、腹を立てるのはお門違いってもんでしょう。

個人的には大変楽しく読めた作品です。
私より上の世代の元・文学少女の方なら、ひょっとして懐かしさを覚えるところもあるのでは?(自称「ぼく」って、70~80年代ならありえそう)
でも「恋と哲学が交錯する、注目の奇才、ド迫力の新境地!」という帯の文句はちょっと?でした。うーん、合ってるような、そうでないような。私なぞは「ああ確かに『少女七竈~』の作者っぽいなぁ」と思いましたけどね。変化球だとは思いましたが。

青年のための読書クラブ 青年のための読書クラブ
桜庭 一樹 (2007/06)
新潮社

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学園が舞台で、女子生徒たちばかりが登場します。
しかし果たしてこれで「萌える」殿方がいるかどうかというのが気になるところです。女子校萌えの人種って確かに居ると思うのですが、舞台設定はよく似ている『マリみて』好きの人たちはこれをどう読むのでしょう。『マリみて』が百合ならこちらはまさしく「やおい的」な作品ですが。私は勿論、こちらの「読書クラブ」に非常な魅力を感じますけれども、ね。
ラストの持っていきかたはちょっと良かったなぁと思います。
本読みの理想じゃないですか?いいですね、ああいうの。

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