フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-10-30-Tue-22-44

高く遠く空へ歌ううた

高く遠く空へ歌ううた/小路幸也/講談社

引き続き小路幸也の長編2作目読了。
タイトルの「うた」から想像出来るように、前作の続編といってもいいような作品でした。シリーズものですかね。

2作目の舞台もまた、今からほんの少し前の日本。
ギーガンと呼ばれる主人公の「僕」はその名が示す通り、片目が義眼の少年。もっとも「僕」が変わり者扱いされるのはそれが理由なのではなく、主に感情を表現できない鉄壁の無表情のせいだった。
感情がないわけではないけれども、泣いたり笑ったりすることが出来ない、その方法がわからない「僕」の周りには、それでも楽しい友達が沢山居た。
下町のルーピー、隣に住むケイト、幼馴染の誠くん、野球チームの皆。そのほかにも同じ学校の上級生である柊さんは少し変わった優等生だし、かかりつけの田村先生、頼りになる鎌倉のばあちゃんにベイサンなど。
しかし、あまり沢山の人には話していない秘密が「僕」にはあった。それは今までに9人もの死体を見ているということ。見ているだけではなく、そのいずれもの第1発見者だということ。
そのどれも全くの偶然とはいえ、あまりにも多すぎる数。しかもその9人目は、優しかった父だった。
偶然はただの偶然なのか、それとも必然か。
奇妙だけどそれなりに平和で楽しい日々、でも10人目の死体を見つけた6年生の春から世界は動き始めた・・・

前作『空を見上げる古い歌を口ずさむ』とあわせて読むとリンクしていることがよく分かります。単独でも読めるけど、『空を見上げる~』を先に読んでいたほうがより分かりやすいかな、と。
どちらも小学生の男の子の目線で話が進み、あだ名で呼び合う仲間と一緒に冒険する・・・という少年探偵団っぽい世界は共通していますが、どちらかというと『空を見上げる~』が下町風、『高く遠くへ~』が山の手風ってかんじですかね。
個人的には『高く遠くへ~』のほうが好み。頭がいい上に天然なのか確信犯なのか微妙な(いやきっと確信犯)柊くんのサイドストーリーをお願いしたいところです。

謎の世界設定を匂わせて終わり、という幕引きもまた前作と同じですが、2作目ということもあり、前回よりはしっくりきました。
前作の感想で「恩田陸っぽい」と言いましたが、その通り、前作は「恩田陸・絶賛!」だったんだそうです。今回の単行本広告で知りました。
なかなかいい勘してるじゃない自分、と思った次第です。

高く遠く空へ歌ううた (Pulp‐town fiction) 高く遠く空へ歌ううた (Pulp‐town fiction)
小路 幸也 (2004/04)
講談社

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