フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-10-27-Sat-20-57

新撰組捕物帖 源さんの事件簿

新撰組捕物帖 源さんの事件簿/秋山香乃/河出書房新社

久しぶりに読んだ新撰組モノ、なかなかのヒットでした。
秋山香乃作品は初めて読んだのですが、『歳三 往きてまた』がイイ、とか、『藤堂平助』は泣ける、とかの評判は聞いていました。それでももう広瀬仁紀や大内美予子を超える新選組にはなかなか会えないだろう・・・と思っていて(そうなんです、ちょっと甘めの新選組が好きなんですよ)、「そのうち読むさ」と先送りしていたんです。
世間に出回っている新選組ものは割りと読んできたつもりの私ですが、それでもこの『源さんの事件簿』(副題がとてもいい)は新しくて良かったです。新選組で推理モノ(捕物帖)というネタ自体は既出なのですが、それを連作短編にして、なおかつ「源さん」というキャラクターを主役にもってきたところがグッジョブだったと思います。
新選組の組織としての重要事件ではなく、隊士個人にまつわる日常寄りの事件を取り上げることによって歴史小説という重厚なイメージとは別物になれているし、源さんや他の中心キャラクターである尾形俊太郎・中村久馬なども人間味あふれる人物として軽やかに描かれています。

そう、『源さんの事件簿』という副題から察せられる通り、この本の印象はとても軽やか。20時台の時代劇にしてもいいくらいなのですが、・・・ところがどっこい、ラストはそれまでの印象を覆して一気に泣かせてくれました。この本で泣くとは思ってなかったのですが、やっぱ新選組は泣けます・・・。

もちろん近藤勇・土方歳三・沖田総司というお馴染みの人々もきっちり描かれています。キャラクタ的にはいわゆる「新選組好きな人たちが想像する通りの性格」で。あ、源さんもそうなんですけどね。ファンとしては「そうそうこういうかんじ!」って、痒いところにしっかり手が届いている心持で安心して読んでいられるのです。
ああこの作者新選組大好きなんだろうな!わかるよ!という気持ちでいっぱいになった一冊。愛が溢れています。一瞬しか登場しない斉藤一や永倉&藤堂コンビもいい味出してますもの・・・

個人的に気になったのは、この本を読むまでノーチェックだった「尾形俊太郎」。堅物かと思いきや実は素直になれないだけの結構いい人?みたいな。

あっと思ったときには俊太郎の拳が文吉の歯を折っていた。
「ちょうしばこくとぼれくりごかっそ」
源三郎はこのとき、初めて俊太郎が故郷の訛りを喋るのを聞いた。残念ながらまったく意味が通じない。
(そうか、こいつがいつも馬鹿丁寧な言葉を使う理由がわかったような気がしたぞ)


というところから察するに、出身も近いようだし。

新選組ものにまたひとつ良作が加わりました。
他の新選組も読もう。読まなくては。『獅子の棲む国』もこの作者なんですね!ごめんなさい初音さん、借りっぱなしでしたね。ようやく読む気になってきました・・・

新撰組捕物帖----源さんの事件簿 新撰組捕物帖----源さんの事件簿
秋山 香乃 (2005/10/13)
河出書房新社

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