フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-10-26-Fri-20-32

EDGE

EDGE/とみなが貴和/講談社文庫

講談社ホワイトハート文庫から刊行されていた「ライトノベル界の最注目シリーズ」(文庫裏表紙より)の講談社文庫移籍版第1作目。
ホワイトハート作品の講談社文庫での再刊行というと『十二国』を連想しますが、すでにラノベで出版されていた作品がわざわざ一般向けに発売されなおすというのは、やはり出版社側から結構な期待がかかっているということだと思うのです。
おまけに解説は大森望(メッタ斬り!の)。わりと前から気にはなっていたのですが、今更やっと読むことが出来ました。

3年前の事件を機に引退した心理捜査官・大滝錬摩。事件の際に負った傷が元で5歳児程度の精神状態に陥った相棒・藤崎宗一郎とともに田舎へ転居し、穏やかな日々を過ごしていた錬摩の元へ持ち込まれた警察からの依頼は、巷を騒がせる爆発魔「黄昏の爆弾魔=ラグナロク・ボマー」捜査への分析協力だった。

で、感想ですが・・・面白かったです。一気読みしました。
犯人ははじめから登場していて、これは一応ミステリに分類されるのかとも思いますが、この作品のメインはむしろ錬摩と犯人の心理描写かなぁと思います。
自分の為に脳への損傷を負った相棒への贖罪として、母親のように宗一郎の世話を焼き、宗一郎とともに生きる錬魔。錬魔が世界の中心となった宗一郎を愛しく思うとともに、3年前には当然のように自分の隣に立っていた「良き相棒」を失った、身体は存在しても彼は帰ってこないという事実に苛立ちを抑えられず、そしてそんな自分自身にさえ腹立ちを抱えるうちに、いつしかラグナロク・ボマーにシンクロし始める錬魔。
一方、ほぼ寝たきりの母と二人で暮らす犯人。彼は自らの境遇を不満に思い、美しい爆発を見ることで安らぎを得ていた。幼い頃から自分を抑圧してきた母に憎しみすら覚えるものの、結局は母を捨てられない自分に気づくラグナロク・ボマー。自分の心理を理解してくれる錬魔を敵だと知っても、それでも尚惹かれてしまう・・・

宗一郎は宗一郎で、母のような錬魔が自分の中に違う「自分」を見ていることに気づき、思い悩みます。
まさしく「三角関係」が形成されているわけですね。勿論心理捜査事項や東京の情景が細かく描写されているということも魅力なんでしょうが、この作品がわざわざラノベから一般向けに刊行されなおした一番のポイントは、この各キャラクターの複雑でしっかりした心理描写だと思います。
よしながふみ的に言えば「やおい」っぽいんですよ。
確かにホワイトハートで出すよりも一般向けで出したほうが売れるかな、という内容でした。錬魔がやたらと美形なのが若干ラノベっぽいかなーとも思いますが、でも一般向けでもそんなもんか。それに主人公は美しくないより美しいほうがいいに決まっているのです。
2作目ももう講談社文庫になっているそうなので、そのうち買おうと思います。

EDGE (講談社文庫) EDGE (講談社文庫)
とみなが 貴和 (2006/10/14)
講談社

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