フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2007-09-30-Sun-22-39

ガチかヌルか似非か

ちょっと面白かったので・・・自分的メモ。
匿名ならばリンクしてもいいんだろう、と思ったので。

オタク気取り男の微妙に浅い発言に対して、実はガチヲタだった聞き手(女子)がスルーしきれずに言い返しちゃった、という記事。
http://anond.hatelabo.jp/20070928145817
↑ヌルヲタの発言に我慢しきれなかった女子グッジョブ。ジョジョネタはあまり分からないのですが(ごめんなさい)、非常に似たような状況に陥ったことがあります。気持ちが分かりすぎるくらい分かります。友達になってほしいです。

いや勿論オタクにも色んな人がいて、そのレベルも色々だったことは分かってるつもりです。そこそこアニメやマンガに詳しいつもりの自分にも当然得意不得意分野がありますし、それ以前に自分の好みが非常に偏っている自覚もあります。むしろ総合的にはぬるい方に分類されるかも、ってくらい。
でもだからこそ、「他人に対して滔々と語るのは自分の守備範囲内にしておけ」ということは肝に銘じているつもりです。例えばファーストすら見ていないくせにガンダムを語るな後輩T!というようなもんです。

いや別に、うっすら知ってるだけの作品についてウダウダ言うなという駄目出しのつもりではないんです。ただねえ・・・、いや、それで本人とその会話の聞き手が楽しけりゃ問題ないんですけど、浅い知識や微妙に間違った設定なんかを得意げに披露してるの姿を目撃すると、「ハァ?」となっちゃうんです。旧世代のオタクとしては。

そんな私のモヤモヤを上手いこと表現してくれている記事も見つけたので貼らせていただきます。
ヌルヲタを否定しているわけではなく、かといって全面的に賛同するわけでもない。大事なのは相互理解だし、仮にもオタクなら知識への敬意ってあるよね?という・・・ああ共感する。私もそんなオタクでありたい。
http://anond.hatelabo.jp/20070930220350

オタクといっても色んな濃度のオタクが増えてきた昨今、こういう摩擦がおこるのも仕方のないところなのでしょうけどね。でもオタク論とかに興味持っちゃうオタクは重度のオタク率が高い気がするなぁ。
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2007-09-30-Sun-20-01

69 sixty nine

69 sixty nine/2004/日本

1969年の長崎を舞台にした青春馬鹿映画。
思想もへったくれもない片田舎の男子高校生が有り余るエネルギーだけを振りかざし、その場のノリと勢いで「バリ封」「フェスティバル」を敢行する話。

と、まあ、内容は・・・ありません。メインテーマは「若さ」「無軌道」ってかんじでしょうか。(原作は村上龍の自伝的同名小説だそう。どこまで事実?)学生運動が登場するものの、ネタというレベルに留まってます。地方の学生にとってはそんなもんだったのかも。
長崎の高校生を演じたメイン2人、妻夫木聡と安藤政信がよかったです。岸部一徳はちょろりと出てきただけでその場の雰囲気もっていきますねえ・・・
見終わった感想は「シンクロしてないウォーターボーイズ」ってとこでしょうか。とにかくやんちゃしてます。暴れてます。あまり何も考えずに見れる映画でした。全編九州弁なので、九州弁好きの方(?)は楽しめるでしょう。
あ、でも下ネタがしばしば登場するので、ご家族で見るのはお勧めしません。

69 sixty nine 69 sixty nine
妻夫木聡、安藤政信 他 (2004/12/21)
東映

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「かっこよかねえー」
「訛っとらんならねー」
と言われる程「訛ってる」という設定の安藤政信の長台詞が、字幕なしでも普通に聞けた自分にハッとしました・・・。そんなに訛ってましたか、アレ・・・。
2007-09-28-Fri-21-41

BSアニメ夜話 カウボーイビバップ

不定期シリーズBSアニメ夜話、昨晩の特集は『カウボーイビバップ』でした。ビバ!

『マンガ夜話』に比べて若干オタク臭が薄い気がしてた『アニメ夜話』、(それはきっとレギュラーメンバーが少ないせい)でも昨晩は十二分に楽しませて頂きました。
個人的にグッジョブだったのはゲストのキタキマユ。可愛い顔してアニメ大好き、「スパイクは心の恋人です」発言はなかなか男前だったと思います。好感度急上昇。
ビバップの映像を見るのもすごく久しぶりで、裏話も含めて楽しませて頂きました。(そして個人的には逢坂さん追悼)

うんうん!と思ったのは、
・ビバップはほぼ全編が番外編である。
(確かに・・・スパイクもフェイもジェットも、本編とは別にメインストーリーをもってそうなかんじ)
・すべてが過剰である。
(遊んじゃった、っていうか、全てのエネルギーをぶつけた、というか)
・スタッフがいい意味でアマチュア的である、スーパーアマチュアである。
(上と同じような意味かな。完成度がとても高いんだけど、無意味に暴走してる部分も確かにあったり)

というところですねえ。
渡辺監督の初監督作品であり、「商業的に失敗したとしても、スタッフが誇りをもてる作品にする」という言葉が確かに実現された作品。それが『ビバップ』。当時30前後のスタッフばかりが集まって作ったという『ビバップ』は、処女作だけが持ちうる情熱を体現している幸せな作品だと思います。

やっぱりDVD欲しいなあ・・・。
録画したビデオなら実家にあるんですけどね。「君の瞳にうつった僕に乾杯」、も一回見たくなりました。

COWBOY BEBOP 1st.Session COWBOY BEBOP 1st.Session
山寺宏一、石塚運昇 他 (1998/12/18)
バンダイビジュアル
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欲張りなことを言えば、一言でいいから菅野よう子にも言及して欲しかったです。まあ音楽がいいってのは大前提であるから省かれたのかもしれませんけどね。
あと『アニメマエストロのコーナー』はいつも微妙だと思います・・・
2007-09-26-Wed-22-06

キャラクター小説の作り方

キャラクター小説の作り方/大塚英志/講談社現代新書

漫画『サイコ』等の原作者でもある作家・大塚英志が語りつくす、あらゆる「小説」へと繋がる「キャラクター小説」の書き方本。
ここでいう「キャラクター小説」というのはいわゆるラノベ、「ライトノベル」のこと。これがなかなか定義が難しいところではあるんですよね。まあ非常にざっくり言えば、「アニメやコミックのような絵がついている小説」ってとこでしょうか。
だからこそ他の文学作品とは区別され、一段低く見られてしまいがちな「キャラクター小説」ですが、作者は「だからこそこのジャンルには無限の可能性がある」と断言します。そしてキャラクター小説を書くということは、紛れもない文学作品を書くことにも続いていくのだということも。

ちなみに大塚英志が言う「キャラクター小説の創始者」は「新井素子」。そして今のキャラクター小説の原型を作り上げたのは「角川スニーカー文庫」だと。まあそういうキャラクター小説の定義や歴史についても興味深かったのですが、この本で大塚英志が推奨している「小説の書き方」が面白かったです。

それはずばり TRPG !

テーブルトークRPG。
機械を使わず、サイコロ(ダイスっていうんですけどね)とシナリオ、そしてプレイヤーを演じる生身の人間数人が集まって行う遊びのこと。これ、知らない人に解説するのが結構やっかいなゲームなんですよね・・・
ゲームマスターが作ったシナリオにのっとって複数の人間がプレイヤーとして役割を演じ、ゲームを進めていくんです。プレイヤーの行動を決めるのがサイコロで、その目によって行動パターンが決定されるんですよ。(だから進行役であるゲームマスターがきっちりとしたシナリオを作っていたとしても、あらゆる結果はサイコロの目によって左右されるわけです)

シナリオ作成者であり、ゲームの進行役であるゲームマスター。
登場人物の一人を演じるプレイヤー。
これら両方を体験することが「小説を書く」という目的にとっては非常に貴重な経験になるのだと大塚さんは言っているわけですね。

うんうんなるほど確かに。
TRPGを知っている者としてはなかなか面白い指摘でした。
必要に迫られてこの本を読んだわけではないので、ただ「ふぅーん」という気分で流し読みしていたのですが、急に見知った単語が出てきて、思わず前のめりになっちゃいましたよ。

TRPG用法以外にも様々な具体例を持ち出されていて、思ったよりしっかりと「実用書」になってるんじゃないかと思います。本気で小説家を目指している人は何かしら得るところがあるかもしれません。でもやっぱりTRPGを全然知らない人には分かりにくいかも・・・

キャラクター小説の作り方 キャラクター小説の作り方
大塚 英志 (2003/02/20)
講談社

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ちなみに私がTRPGを知っているのは身内の影響で、ゲームはやったことがなく、『リプレイ集』なるものを読んでいただけなのでした。でもそれだけでも楽しかったですよ。
肝心なところでいつも「スネア!(転べ!)」の魔法を出してしまううっかりエルフとか、新米冒険者なのに異様に金運に恵まれ色んなことをお金で解決しようとするバブリーパーティとか。私は第1部のノリが好きでしたね~。
確か乙一も好きだったとか言ってたような気がします。今の20代後半~30代くらいの本読みさんは結構影響を受けているんじゃないでしょうか。水野良とか安田均とか山本弘とか。懐かしい、グループSNE・・・
2007-09-25-Tue-23-37

訃報

アニメーターの逢坂浩司さんがお亡くなりになったそうです・・・。

御年44歳。早すぎますね。
代表作はmixiニュースにはVガンとあったけど、個人的にはGガンがインパクトありました(キャラデザ)。エスカやビバップの作監もやってたんじゃなかったかなぁ。

骨の太い、骨格のしっかりしたかんじの劇画調の絵が味わいのある絵をお描きになる方でした。最近のツルツルしたかんじのアニメ絵とは一線を画してらっしゃいましたね・・・

早すぎる死、もったいない限りです。
2007-09-23-Sun-21-03

聖餐城

聖餐城/皆川博子/光文社

なんとも意味ありげで怪しげなタイトル。
ざっと見たところ、どうも舞台はドイツらしい。これはもう『死の泉』『総統の子ら』『薔薇密室』に続くナチスもの(個人的には3部作と呼んでいる)じゃない?とわくわくして読み始めたのですが、実際はさらに時代をさかのぼって、17世紀ドイツのお話でした。

出自も定かではない少年・アディと宮廷ユダヤ人の息子・イシュアという二人の数奇な運命を軸に、陰謀と武力・財力が支配するドイツ30年戦争を骨太に描いた長編作品。
戦争小説というだけに留まらず、個人の視点から語ることで、キリスト教(カトリック・プロテスタント)・ユダヤ人差別・職業差別等、社会的問題への視点も組み込まれている。

・・・というととても硬派な作品のようですが、その一方で「錬金術」や「伝説の秘宝」等、皆川博子らしい怪しげでゴシックな小物もプラスされており、全体的なイメージはやはり「ゴシックテイスト」です。

それでも前述した3作品に比べると幻想的な要素やエロティックな要素(同性愛的な)も少なめで、一般的には読みやすいといえるのかもしれません。
私としては主人公のアディとイシュアの無為の信頼感や、盲目的に上司を敬愛するアディとそれに十分に答えてみせるフロリアンの主従関係でもお腹いっぱいでしたけど。
(でもキャラ的に美味しいのはハンスかなー)

ヨーロッパの地理関係や入り乱れる横文字のキャラクターたちに苦戦しましたが、それでもアディやイシュアという個人や、同族や兄弟間での企みや牽制、宗教という不思議な思想のこと、個人対個人の間の感情の激しさ、人間の愚かしさ等々、焦点を小さく絞って読み進めることでクリアできました。
いやあ確かに長編なんですけど、それにしても皆川博子の文章はずっしりきます。読み飛ばしを許してくれません。まあそれだけに達成感もひとしおなんですけどね・・・久しぶりに読み応えのある本を読みました。

あ、でも全編に渡って戦時中なだけに、今まで私が読んだ作品の中で群を抜いて凄惨な描写が多いです。この時代に生まれなくてよかった・・・その手のものが苦手な人は読まないほうがいいですね。

聖餐城 聖餐城
皆川 博子 (2007/04/20)
光文社

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2007-09-21-Fri-21-40

晴れた日は図書館へいこう

ちょっと気になる記事を発見しました。

「晴れた日は図書館へいこう」 という映画(ショートフィルム)が制作されたそうです。図書館好きには聞き逃せないタイトルですが、なるほど元は児童書なのだそう。
なんでも「ユナイテッド・シネマ浦和」オープン記念制作映画なのだそうで、オープン記念に短編映画制作とは、地元密着映画館を目指すとはいえ、豪気だなあと感心してしまいます。

詳細はこちらへ→ http://www.saitama-np.co.jp/news09/10/05x.html

なんでも図書館の下に新しく映画館が出来たのですって。そして新しい映画には約1000冊のライブラリーカフェも併設とか・・・おおお行ってみたい。
映画は来年にはきちんとした長編にする予定もあるようです。原作は知らないのですが、魔女の司書役に藤澤恵麻とのこと。ファンタジーなのか・・・図書館が舞台というだけで個人的にはOKですけどね。図書館とファンタジーは相性がいいと思うので、映画としても気になるところです。

晴れた日は図書館へいこう (文学の森) 晴れた日は図書館へいこう (文学の森)
宮嶋 康子、緑川 聖司 他 (2003/10)
小峰書店

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2007-09-19-Wed-20-32

なんとなくな日々

なんとなくな日々/川上弘美/岩波書店

川上さんのエッセイ2冊目。
『ゆっくりさよならをとなえる』がよかったのでこちらを借りてみたら、こちらもふわふわといいかんじでした。
発行は2001年・・・結構昔。でも川上さんの文章や生活はちょっとやそっとの時間経過なんかびくともしないんだなあ、と思います。

一人で海辺の町にいって一杯ひっかけて帰ったり、
昔の友人と旧交を温めつつ女子高生みたいにカラオケで熱唱したり、
小学生の息子と二人でラーメンを食べに行ったり、
キムチの美味しい食べ方を発見して悦に入ったり、
近所の焼き鳥屋に寄り道したり、

そういう話ばかりを纏めた日常エッセイ集。
(食べ物の話が多いなあと思います。作者の個性の表れですかね)
まさしくタイトル通り「なんてことない」日々の事柄ばかりなのですが、静かな部屋でぼうっと読んでいると、いつの間にか口元が笑っているのに気づきます。

じわじわと、おかしい。
そんな一冊です。おいしゅうございました。

なんとなくな日々 なんとなくな日々
川上 弘美 (2001/03)
岩波書店

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2007-09-15-Sat-21-13

季節のかたみ

季節のかたみ/幸田文/講談社文庫

ちょっとずつ読んでいた幸田文の随筆集、やっと読了しました。
一篇一篇は短いのですが、何故かじっくり読んでしまうんですよ・・・決して決して読みにくいとかではないんですけど、簡単に読み飛ばせない文章なんです。

内容は、すでに老境に至った幸田文さんの身辺にまつわる些細な事柄。
とても日常的な事柄を、季節感を楽しむご自身の内に引き寄せてしみじみと書き記されています。
勿論お年を召されている時期のものですから、今と昔の比較もしばしばです。それでも決して安易な「昔はよかった、今は駄目だ」ってことを言われないところが好感度大。
今は今、昔は昔。
それぞれにいいところも悪いところもあるってもんです。

個人的に面白かったエピソードは、父・幸田露伴の着物についての考察。

口というものをどう思うか、といいます。(中略)きれいじゃないか、手も袖もきれいで、風情も色気もこぼれるところだ、といわれておどろきました。
女の手首の細さ、手の甲のなめらかさ、友禅の染色。形と色、からだと布ーこれだけのものが、自分の手許にあるというのにそうかねえ、見惚れないかねえ。そう粗雑なこころがらじゃ、風情もいろけも、話したって所詮、無駄だー急に目が開いたように思いました。
(中略)
身八つ口の機能とは、なんだ、といいます。胸元や背に手を入れて、衣紋をととのえられるようにでしょう。誰の手だ。自分の手です。それだけか。え?自分の手がはいるなら、ひとの手もはいるわけだ。もし、男の手がその口を犯したら、どうなる。返事ができませんでした。からからと笑われました。


一人娘に対する教育的指導。
これがなんだか色っぽいのにいやらしくない。さすがに粋です、露伴センセイ。

季節のかたみ (講談社文庫) 季節のかたみ (講談社文庫)
幸田 文 (1996/06)
講談社

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娘の青木玉さん(ちなみに私は玉さんの本を先に読みました)が叙情的なのに比べると、文さんはずいぶんしゃっきりさっぱりした気性みたいなんですね。どちらも魅力的なのですが、露伴→文→玉という文筆家系ってすごいなあと単純に思います。(さらには玉さんの娘さんも出版されてるんでしたっけ)
それから幸田文とか白洲正子とか(一緒にしちゃ失礼かもだけど)向田邦子とか、上の世代の女性作家さんの本を読むと、なんだかこう、もっと背筋を伸ばして生きていかねばなあ・・・とも思います。
ま、大概は思うだけなんですが・・・。
2007-09-14-Fri-20-03

ひらひらひゅ~ん 1

ひらひらひゅ~ん 1 /西炯子/新書館

先月買ったまま感想を載せ忘れていたもの。
西炯子の学園ラブ(?)コメディ、シリーズ第1巻です。

西炯子といえば、かつてはいかにも思春期っぽい痛々しいシリアス短編描きの作家さんでした。時代的には90年代ですかね、『僕は鳥になりたい』とかそんなかんじの。そういうイメージが長いことあったのですが、時が経つにつれて段々軽く軽くとその作風が変わってきたように思います。
代表作『三丁目萩原屋の美人』は長いシリーズになったし、最近では『STAY』シリーズも人気が出ましたね。映画にもなったとか。

さて最新作の『ひらひらひゅ~ん』は、謎の擬音タイトルが示す通り、「弓道部コメディ」です。
もっとも 「恋という字は、変に似ている」 と帯の煽り文句が言う通り、西炯子の描くコメディが一筋縄でいくはずもありません。

“風しん”やったことある?/第1話
どうせ俺はキモい/第2話
あいつか女になるか俺が女になるかして、Hできたらいいだろうなあ/第3話
小姑 っていうんだろ?ああいうの/第4話
世界の終わりの日が今来てだな あいつだけ地球の割れ目に落っこちてくんないかな/第5話

裏表紙の文句を流用すれば、 「好きすぎて空回り、恥ずかしすぎて自爆」 な弓道ライフです。
『STAY』ほどぶっとんではいないけど、でもやっぱりどこか風変わりな西炯子風青春白書。『STAY』が好きだった人も、『STAY』はちょっと濃かったよ~という人にも勧めたいシリーズです。
西炯子史上最も一般向けではないかと思うのですが、どうでしょう。
成田美名子『NATURAL』に並ぶ弓道漫画になるかも?(思ったより真面目に弓道してますよ)

ひらひらひゅ~ん 1 (1) (WINGS COMICS) ひらひらひゅ~ん 1 (1) (WINGS COMICS)
西 炯子 (2007/08)
新書館

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個人的には弓道の道場には神棚があるんだなあということが軽い驚きでした。いちいち拝むものなの?どこでもそうなの?柔道の「礼」すら議論される時代なのに、それって海外普及にはかなり大きな障害じゃない?ああでも相撲なんて元々神事だよなぁなんてどうでもいいことを考えたり・・・
2007-09-12-Wed-22-52

趣味は読書

今更といえば今更ですが、「趣味は読書」です。

でもこれって定義難しいですよね?
どれくらい読んでたら趣味だっていえるのでしょうか?
いや量とか質とか関係なしに、本を読むということ自体を好んでいればもうそれは趣味だと言えるのでしょうけれども。

月に1冊、巷で話題の本を読んでいる人も「趣味は読書」。
月に10数冊、文芸書を読み漁る人も「趣味は読書」。
数ヶ月に1冊、マニアックな本ばかり選んでとことん読み込む人も「趣味は読書」。

どれも正しい。全く正しい趣味の形なわけですが、最近お気に入りの今日の早川さんの今日の記事に猛烈に共感してしまった私です。

単行本も欲しいです。なんだろう、この猛烈な親近感は。

今日の早川さん 今日の早川さん
coco (2007/09/07)
早川書房

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ところで改めて「どういう本読むの?」「好きな作家は?」って言われると口ごもってしまう本好きの人って、私だけではないです・・・よね・・・?
2007-09-12-Wed-21-15

草原からの使者 沙高樓綺譚

草原からの使者 沙高樓綺譚/浅田次郎/徳間書店

すでに文庫にもなっている『沙高樓綺譚』シリーズ2作目。
まだ続くのでしょうか?

地位も金も手に入れた人々がつかの間の時間潰しをするところ、それが沙高樓。大都会の真ん中に忽然と登場するその場所は、いわば選ばれた人々による百物語。いや、持ち回りシェラザード?
美貌の女装主人が司会を務める沙高樓では、時に語り部ともなる参加者は皆、地位・権力・財力を持ち合わせた人物たちばかり。そしてその彼らが語る一夜の物語はすべて不可思議な実体験。
時に摩訶不思議、時に謎、時に劇的で時にはユーモラスな物語の数々、それは夢か幻、それとも確かな現実か?

短編上手の浅田次郎らしいシリーズ。
でも個人的には1作目のほうがよかったです・・・。競馬の話とかシモの話とか、あまり題材が好みでなかったからかな。ちょっと小粒のように感じました。浅田次郎だというのに泣けなかったし・・・残念。あ、もちろん十二分な安定感はあるんですけどね。
表題作よりも『終身名誉会員』が面白かったです。
ちなみに表題作からはサラブレッドは元を辿るとたった3頭の馬の系譜だというトリビアにへえーでした。なんだか『ベルカ』ってかんじですね。

沙高楼綺譚 草原からの使者 沙高楼綺譚 草原からの使者
浅田 次郎 (2005/02/19)
徳間書店

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2007-09-09-Sun-01-16

僕のやさしいお兄さん

僕のやさしいお兄さん/今市子/芳文社花音コミックス

今市子の新刊BL。
私自身今市子作品には『百鬼夜行抄』から入ったし、『百鬼~』が幅広く支持されている今さんなのですが、実は昔からのBL作家さんなんですよね。
でも今さんにはBLという言葉は似合わないと思う。
かといってJUNEというのも違う気がする(JUNEっぽいのもあるけど)。それは何故か?
確かに男×男というジャンルではあるのですが、今さんの作品はBLというよりもむしろ「ホームコメディ」色が強いからかな、ということを再確認した一冊。

主人公の聖は15歳。
実母と別れた父は聖が3歳の頃再婚を機に家を出、以後聖は祖父と曽祖父とともに暮らしはじめる。そして聖が二丁目デビューしたその夜、生まれて初めて恋した男・通称<王子>とホテルに入ってさあこれから、という時に入った「父キトク」の連絡。
別れて以来一度も再会したこともなく、涙など出るはずもない父の葬儀で出会ったのは、死んだと聞かされていた実の母だった。
どうしても息子を引き取りたいのだと懇願された聖が母の家を訪ねると、そこに居たのは義理の兄になるという男。そしてその男とは忘れるはずもない聖の初恋の相手・二丁目の<王子>なのだった。
気まずい再会の後、さらに父側との義兄になる天然駄目男も現れ、聖は15歳にして2人の義兄と突如現れた実母との共同生活を始めることに・・・。

すわ(義理だけど)近親相姦!?なんて、いくらでも色っぽい展開にもっていけそうなのに、どうにもドタバタホームコメディな雰囲気に仕立ててしまうのが今市子。
しっとりとコメディの配合がいいバランスなんですよね。

今まで今さんのBLコメディでは『大人の問題』が一番好きだったんですけど、今回の『僕のやさしい~』もヒットでした。次巻が出るのは相当先でしょうが・・・(2年後・・?)タイトルにすら面白みがありますねえ・・・

僕のやさしいお兄さん 1 (1) (花音コミックス) 僕のやさしいお兄さん 1 (1) (花音コミックス)
今 市子 (2007/08/29)
芳文社

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大人の問題 (花音コミックス) 大人の問題 (花音コミックス)
今 市子 (1997/08)
芳文社

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あ、コミックス描きおろし短編には笑わされました。おじいちゃんズがとてもいい。
ああいうのサラっと描けるのはやっぱり技ですね。
2007-09-08-Sat-23-06

地球へ・・・

地球へ・・・/竹宮恵子/スクウェア・エニックス

『地球へ・・・』新装版を透子さんからお借りしました。
見るからにゴツそうで、「これは心して読まねばなるまい」と寝かせること数日、やっとこさ読了しました。

昔からタイトルだけは知っていた巨匠・竹宮恵子の大河SFロマン。個人的には竹宮恵子といえば『風と木の詩』か『地球へ・・・』でした。(ちなみに風木も未読です。耳年間のオタクです)
春から始まったアニメのほうは結構みていて、「いい出来だな~」と思っていたのです。なので、アニメから先に見ちゃったものの感想としては、

なんてハイスピードな展開だ・・・!

の一言です。
とにかく展開が速い。物語としての密度が凄く濃いですね、これだけのキャラクターがありながら、余白というか無駄というか、遊びの部分がほとんどないのです。
ある意味勿体ないですよ、この話が今連載されているんだったら、倍くらいの尺をもたせて各キャラクターを肉付けさせてると思います。人気作品は長く続いたほうが(作者以外にとっては)嬉しいものだし。まあただでさえ長い話ですから、あらかじめ「全○話」という規定があった上での「速巻き」だったとも思われますけどね。
だけど原作『地球へ・・・』は非常に圧縮されている分、物語だけを忠実に描いています。キャラクターの深読み?そんなの自力でやれ!行間を読め!といわんばかり。キャラクターよりもストーリー性に重きが置かれているのは時代というものもあるのかもしれませんが(決してキャラが浅いというわけではないですよ、むしろ深いですよ)、普通に書いてたらもっともっと長くかかる話をこれだけで描ききったというのはすごいなあ・・・と、単純に感心します。まさに大河ロマン。

一方アニメの『地球へ・・・』は、原作のストーリー性に忠実でありながらも、原作よりもより丁寧に人物を書き込んでいます。
私は先にアニメを見ていたので、アニメのキャラクターを引きずって原作を読んでしまいましたが、それがなかったらどうだったでしょう?
アニメが先だったからこそ『地球へ・・・』の世界に入り込むのが容易だったのも事実ですが、先入観なしで古典漫画『地球へ・・・』を読んでみたかったな、とも思います。
でも原作が先だったら「壮大な話だなぁ・・・」と思いつつも感情移入は出来なかったかも。なんてったってハイスピードですから。
原作とアニメを両方見た今だから言えることですが、アニメスタッフは本当に原作を読み込んで膨らませたのだなあと思います。キャラクターに無理がないし、いくつかの変更点も気にならないかんじ。あとスタッフ絶対ソルジャーブルー好きですよね。

地球へ… 1 (Gファンタジーコミックススーパー) 地球へ… 1 (Gファンタジーコミックススーパー)
竹宮 惠子 (2007/04/06)
スクウェア・エニックス

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ちなみに私が「地球」と書いて「テラ」という読み方を知ったのは、小学生時代に読んだ『あさりちゃん』から。今思えば明らかに『地球へ・・・』のパロディ的なシーンもあったような?
『あさりちゃん』は時事ネタや他作品パロもあったりして、単なる子供向けとしてはちょっとマニアックだったような気がします。
2007-09-06-Thu-21-38

タイプ別性格判断

どうにも気になる性格診断モノ。
また新しいところを見つけてしまいました。その名も タイプ別性格判断 です。

質問数が多いだけに的中率もなかなか。言い当てられた!ってかんじです。後半は特に、ちょっと怖いくらい。興味のある方はどうぞやってみて下さい。

ちなみに私は「INFP型」だそうで、ズバリ「理想主義」。

INFP型には自ら課した生活「規則」があり、人に押し付けたりはしないが、自分は厳格に守る。しかし対人関係では、INFP型はのんきで人に合わせるタイプだ。
波紋をおこすよりも和を大事にして、自分の理想を曲げずに進む限り、「人に合わせる」方である。だが、その「規則」を踏みにじられると、非常に居丈高になり、人をびっくりさせるだけでなく、自分でも驚く。
(中略)
よい子の仮面の下にはいつも自己不審と自己批判があり、「よくできた」と言われても、本当の実力がわかっているのは自分だけだと思い、まだ完璧とはいえないと自分を責める。
自画自賛と自己卑下のあいだで葛藤を繰り返し、結局は自分を過小評価しがちである。


・・・だ、そうです。
ああもう「自画自賛と自己卑下のあいだで~」以下なんて、まさしく私そのものですよ。心に突き刺さります。
自らに課した「規則」が云々、というのはピンときませんが・・・「規則」というのが、一人で本を読んだり寛いだりするという私の生活スタイルだったり、それを是とする思想信条だったり、ということなら当たっているかも。たしかにそれは私にとっての絶対不可侵な部分だと思います。(結局マイペースってことなんじゃないかと)

それからINFP型の適職は、精神科医や心理学者・作家、芸術家、編集者・教師・ソーシャルワーカー・音楽家や作曲家

いろんな性格診断をしてもほぼ「芸術家肌」って言われるなあ・・・これはもう芸術家になるしかないのかしらとも思いますが、なり方が分かりません。芸術家はなろうと思ってなるものではなく、気がついたらなっているものなのでしょう。
「芸術家」にはぜひともそうであって欲しいものなのです。凡人の希望としては。
2007-09-05-Wed-21-57

間宮兄弟

間宮兄弟/江國香織/小学館

昨年映画化もされた江國香織の長編。
映画が好みだったので(映画は劇場まで見に行きました)、遅ればせながらも読んでみました。江國の小説はあたりはずれがあるのですが、これは私的にはなかなかのヒットでした。

いい年した男二人の間宮兄弟が二人きりでご飯を食べたり、ボードゲームをしたり、それぞれビールとコーヒー牛乳を飲みつつ野球観戦をしたり、クロスワードパズルに熱中したり、別々の本を読みふけったり、そしてたまには若い女の子や悩める人妻にドギマギしたりする日々の物語。
ほのかな<色恋>が登場するものの、間宮兄弟の基本はあくまで自分たち兄弟である。兄弟は自分たちがもてないのを分かっているし、決して負け惜しみでなく二人の暮らしを満喫している。
二人は幼い頃のまま仲良くしているだけなのだけど、それが他人の目には奇異に映る。「屈託がなく」「どこか俗っぽさを超越しているように」見える。
そして間宮兄弟のその愛すべき性質は、何故だか周囲の人々をもなごやかな気持ちにさせてくれるものなのだ。
そしてこの物語を読んだ読者の気持ちをも。

映画もクスクスを笑ってしまういい出来だったのですが、やはりこの間宮兄弟のキャラが何よりです。特にアニメやゲームのマニアではないのに「オタクっぽい」と思われがちな二人、それなりの社会経験を積んでいるはずなのに子供っぽさが抜け切らない二人、世間から浮いていることを自覚しつつも自分を偽れない二人。
こういうところが親近感を感じてしまうのですよねー。

自分なりのこだわりがあるのはいいことだ。
ささやかでもいい、毎日が楽しいのはいいことだ。
兄弟だって姉妹だって親子だって友達だって恋人だって夫婦だって、心の通う人がいるというのはいいことだ。

なんともほのぼのする作品です。
もう一度映画も見たくなりました。

間宮兄弟 間宮兄弟
江國 香織 (2004/09/29)
小学館

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2007-09-01-Sat-22-29

エヴァンゲリヲン 新劇場版:序

エヴァンゲリヲン 新劇場版:序/2007/日本

『エヴァ』見てきました。
まさか初日に行くはめになるとは自分でもびっくりです。一人でひっそり・・・の予定だったのですが、意外と職場に同志がいたことが発覚、そのノリで初日敢行ということになったのでした。

で、感想なのですが。

懐かしい&面白かったです!

思春期ド真ん中リアルタイムで見ていたTVシリーズを12年後(!)の今、地元から遠く離れた土地の映画館で見ているということがとても不思議な気がしました。そして本編が始まったら一気にエヴァ世界に没頭。4部作初回の今回はほぼTVシリーズと同じストーリー展開で、懐かしい台詞やカット・エピソードも盛りだくさん。思わず昔の血がたぎりました。

『エヴァ』は当時も難解な内容・一筋縄ではいかないキャラクター等が話題になったものですが、そして私はそういうのにとても弱いタチなのですが、実はエヴァ関係の「謎本」は一切未読です。
どんな説明をされてもあのラストは理解できないだろうと思っていたからなのですが、私にとっての『エヴァ』の魅力の第1ポイントは、謎だらけのストーリーでも萌え系美少女でも少年同士の友情以上でもなく、単純に「アニメとしての格好のよさ」だったからですね。
これは今回の映画を見ていて本当にそう思いました。
リアルな背景美術、静止画を多用した演出、光と影による画面構成、発砲・爆煙シーンの迫力、戦闘シーンの見せ方、そしてそれらすべての組み合わせ方。これがたまらないんですよ。
エヴァ以降、エヴァ路線の“意味深で難解な世界観の鬱系アニメ”は実に沢山作られましたが、それでも尚エヴァが他作品と一線を画しているという点は、まさにそこにあると思います。
「見せ方」そのものが、新しかった。
「この12年間、エヴァより新しいアニメはありませんでした」って監督の言葉通り。自信満々だよこの人・・・と思う発言ですが、それでも「まあ確かにそうかもねえ」って思わずにはいられない、のです。

映画版はほぼ全編描き直したらしく、TVシリーズと追加シーンとの絵柄のギャップもありません。まだ序盤なので(映画は「笑えば、いいと思うよ」のヤシマ作戦まででした)、ラストの締め方は?謎の解明は?なんてことを悩むこともない分、それはもう単純に「おおお格好いい~!」ということだけを楽しむことが出来ましたね。デザインワークスに見知った名前があったのも嬉しい驚きでした。色んな人が絡んでるんですねえ。

ああ楽しかった。
つづきは来年ですか・・・次あたりからTVシリーズと内容変更がありそうですね。知らないキャラクターが次回予告にいましたし。うーん、待ちきれないなぁ。これできっちり納得のいくラストを作ってくれたら本当の傑作といえるんでしょうが、どうでしょう。「エンタメ作品にする」という監督を信じたい・・・・のだけれども、なぁ。

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しかし今『エヴァ』を見ると、『ナディア』の雰囲気とかなり似ていたんだなぁと改めて思います。ネルフはノーチラス号よりかなりギスギスしてますけどね、戦闘シーンとBGMの雰囲気がかなり近い。これが庵野監督の基本形なんですかね。
そういえば12年たってもシンジ君はカセットテープのウォークマンのままでした。いったん止まって巻き戻るというのが重要なのか・・・


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