フナフナベイベ

徒然に一人語る読書感想文。 雑食ですが趣味嗜好はかなり偏っておりますのでご注意を。

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2010-02-08-Mon-00-14

げんしけん

げんしけん/木尾士目/講談社アフタヌーンKC

超今更ですが、友人に借りていた単行本全巻を返す前に再読一気読みしたので感想です。
アニメにもなった人気漫画ですね。完結したのは2006年・・・と、もう4年も前になるのか。

舞台は都内にある某大学の某サークル。その名も『現代視覚文化研究会』。
ごたいそうなサークル名ですが、やってることはただひとつ、ただひたすら漫画を読んでアニメを見てゲームをして・・・と、要するにそういうオタク趣味の仲良しサークル。漫研を追い出された人々が集まったような離れ小島のような場所、それが「げんしけん」なわけです。
(そういうわけで、ここで私は写真部に入れなかった入らなかった人々の巣窟である『光画部』(by究極超人あ~る)を連想しました。そういう人は少なからずいると思う)
つまりそういう、オタク趣味を持った大学生たちのオタク趣味にまみれた青春を描いたオタク的若人ライフ漫画・・・と、非常にざっくりした説明をするならばそんなかんじではないでしょうか。
まあいかにオタクといえども人間ですから、ましてや大学生なんて二十歳前後の若者たちなわけですから、そこにこう人間関係のしがらみとかなけなしの恋愛感情とか、オタク趣味そのものに対する気持ちとかそういういろんなものがぐつぐつと闇鍋のように煮えたぎっているわけですが。

で、感想なんですが。
・・・感想を書くまえにちらりとネットでレビューを斜め見してきたわけですが、わりあい好評なようで。なんというか、正直・・・・「意外」でした。

「オタクのリアルな青春がここにある」とかね、
「俺たちのための物語だ」とか、
「感動した」とかね。

・・・なるほどなあ、と、そのシンプルな感想が逆に私にとっては意外でした。
いえ、『げんしけん』は面白い漫画でした。読ませる力があります。オタクとして分かりすぎる描写だらけで、ぐいぐい先に進みます。でも読み終わってしばらく、今の胸の中に残るのは「もやもやしたかんじ」なのです。
人によって思うところはさまざまでしょうが、とりあえず自分的に引っかかったところを上げるならば、

・高坂・春日部カップルの「オタク×一般人カップル」の問題がスルー。

これ、1巻を読んだときにはこれがシリーズ中のひとつの主題なんだろうな、と思ったんです。でも結局この二人の関係は1巻当時からあまり変化がありませんでした。というか春日部さんはいいキャラだったと思うのですが、高坂のキャラクターがもったいなさすぎます。使いこなせきれてないかんじがしました。

・笹原・荻上カップルについて。

これは、ねー・・・。荻上のキャラが好きになれなかったんですよ。
どうでしょうね、仮に私が荻上と知り合える範囲に居たとしたら上手くやっていけない気がします。彼女の過去の話もあってそれに共感する腐女子たちもいるのかもしれませんが、中学時代からほのぼのとぬるい腐女子仲間に囲まれて楽しくやってきた自分にとっては、彼女の存在が痛々しくて。まあ同情すべき過去ではありますが、その過去から解放される手段が笹原(男)による・・・なんというかな、認められること、というか、許されること、というか。ちょっと違うかもしれませんが、そういうものだったことも腑に落ちない。安易にすぎないか?というか、笹原が荻上に惹かれる理由が分かりません。コスプレ姿にぐっときたから・・・って、まあ実際の男子なんてそんなものかもしれませんが、オタクたるもの、もっとまだるっこしい理由が欲しいのです。作中のイベントにやってきていたかつての荻上の同級生たち、つまり中学時代に彼女を陥れた仲間たちとの確執とか・・・その辺にもっとページ数をさけて、荻上がもっとちゃんと自分の中で自己肯定できる過程を描かれていたら、もっと違う感想になったのかもしれない。途中で出来た漫研の子はいい子だったな。

・「リアル」なのか、これは?「理想」だろう?

ですね。
自分はそれこそ小学生のときからアニメ雑誌を買っていて、それを友達とまわし読みしたりもしていました。中学のときにはアンソロジーや同人を貸し借りして、高校時代、大学時代はなにをかいわんや。そんなわけで「オタク友達が欲しいよう・・・」なんて方々に比べたら恵まれたオタク人生を送っているとは思うのですが、「げんしけん」みたいに、ある意味リア充なオタクライフとも違う人生なわけで。そんないちオタクから見たら、「げんしけん」の皆さんはとってもキラキラしたオタクでまぶしすぎるのであります。

というわけで、私が一番好きかもしれなかったキャラクターは斑目先輩でした。あのヘタレ具合。言い出せないよね、うんうん。なんだか共感できるなあ。

というわけで非常に好き勝手な感想文でしたが、結局キャラクター云々というのは、「そもそも連載当初に何を描きたいのか明確化されていなかった」のではないかなあ、と思います。
うーん、わかんないけど。
だらだらゆるゆるしたオタク大学生漫画を描くつもりが、いつの間にやら恋愛矢印が飛び交う青春キャンパスライフ漫画になっていったんじゃないのかなあ。各キャラクターの書き込みが浅い(と、思えてしまう)わりに、群像劇というほど幅広くもなくなっている(話数があったわりに、メインキャラ以外のエピは少ない)のは、そのせいではないかと。
あと個人的にはクッチーのキャラもね・・・。
確かにリアルにいたらお近づきにはなりたくないタイプですが、現実にいそうなんですもん、ああいう人。彼が対人関係を学んで言って、もうちょっと皆に溶け込めるという描写があってもよかったんじゃないのと思ってしまうんです。ヘタしたら自分があのポジションにいるのかもしれないという恐怖から逃れられないオタとしては。彼の数少ないモノローグとか見ると、普通に悲しすぎるんですよ。でもまあ「げんしけん」的には十分彼を受け入れてもいるのかな、とも思いますが・・・どうだろう。単にいじられキャラとしてのクッチーなのだったら、いっそいなくてもよかったと思います。

うーん色々考えたのですが、どうもうまくまとまりませんね。
なんだかオタクのリアルな部分と、非常にファンタジー(夢見がち?)な部分が混ざり合っていて、どちらがメインだったのか上手く咀嚼できなかったというのが一番正直な感想かもしれません。
もっとこう、オタクの楽園なんだよ!みたいな楽しいだけのテンションのオタク漫画としての読み物を求めていたのかな。そうかと思いきや、対人関係にズバッとくる話もあったり。(←でもそれは根暗な自分的には満足がいくまでディープなものじゃなかったわけですが・・・)
いったい何が書きたいのか、最初からがっちり固めて描いてくれればもっと読みやすくなったんじゃないかなーとも思いますが、この散漫な雰囲気が今時というものなのかもしれないですね。
(途中に登場してきた外国人キャラとか、完全に萌えネタですよね。いらないですよね、あの子。ああいうのがポンッと出てくるから、この作品をリアル恋愛ものと読むべきかネタ漫画と読むべきか分からなくなってしまう。高坂のキャラクターもそんなかんじ)
オタク向けならオタク向けでもっと極めちゃってくれよ、と思うのは自分がオタクだからなのであって、これはオタクもパンピーもともに楽しめる「オタクテイスト恋愛漫画」というものなのでしょう。・・・よくも、悪くも。

まあ、ともかくオタクにまみれた青春を送った人ならいろいろ思うところのある作品だと思います。
これだけ色々言いましたが、別に私は『げんしけん』が嫌いなわけじゃないんですよ。だって嫌いだったら二度も読み返さないでしょう。オタクだから、この作品に入り込めてしまうからこそ色々感じちゃったんだということでご理解いただけたらありがたいです。
斑目先輩視点のサイドストーリーとかあったら読みたいかもしれない。
きっとそれはそれは切ない一人語りものになるのでしょうね。

げんしけん (1) (アフタヌーンKC (1144))げんしけん (1) (アフタヌーンKC (1144))
(2002/12)
木尾 士目

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貸してくれた初音さんありがとう!
そろそろ返しますね!
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2009-02-18-Wed-18-32

群青学舎 四巻

群青学舎 四巻/入江亜季/エンターブレイン

入江亜季が綴る、どこかの世界の誰かの話。
瑞々しさ溢れる短編集がついに四巻にで完結!
いやーつくづく残念ですが、でもシリーズとは名ばかり(というわけでもないのだろうか・・・)の短編集なので、また短編を描きためたならばもりもりっと単行本化されるものだと信じてます。
短編好きなのですよ、その短さゆえの潔さと、凝縮された感覚が。

さてさて、ラストとなる本巻も、とってもバラエティ豊かなラインナップです。

宿屋の息子のとっても近くの大冒険、
写真家一家の愛に溢れた賑やかな日々、
二頭身かつダンディなオジサマ方のハードボイルドバトル、
惚れ薬トラブル最終章、
大木が見守る少年たちのとんがった関係、
新たな日々に旅立つ女子高生二人組み。

ファンタジーありギムナジウムありホームコメディあり青春物語ありの、とっても盛りだくさんな一冊。おまけに巻末には一巻から四巻までの全ての短編の主人公達が登場するスペシャル短編も収録されて、うーんおなかいっぱい!
このオマケで泣きそうになったのは私だけじゃない・・・と、思いたい。

なんというか、王国ものの“恋と冒険”路線といい、萩尾作品を彷彿とさせるクラシカル学園ものといい、入江さんの作品はちょっとばかり「懐かしい」匂いがするのが特徴だと思います。絵柄も流行すたりとは一線を画した路線で、でもそこになんともいえない味わいがある。いえ、とっても上手いと思うんですよ!人物だけじゃなくて、「その場の空気」を描くのが上手いというか・・・。

「なんでもいいから面白い漫画を教えてっ!」という人がそこそこの漫画読みであれば間違いなく群青シリーズをおすすめしたいけれど、でもあまり漫画作品というものになれていない人にはオススメしにくいかもしれない。
何の先入観もなく読んでしまえばとても素晴らしい短編集なのだけど、でもやっぱりこれは通好みなのかなぁ、と。そんなジレンマも感じる作品なのです。

もっと広くの人に読まれるべき作品だと心から思うけれど、このまま「漫画好きのための極上秘蔵作家」でもあってほしいと思うのは、きっと私だけじゃないはず。
たぶんこのシリーズは、ずっと手元に残すことでしょう。



ところで入江さんの連載を『フェローズ!』でやっているそうです。
書店にいったらつい目がいっちゃいますよね、あの雑誌。
雑誌は買わない主義なのですが、あれには毎回惹かれます。表紙買いしたくなる漫画雑誌なんてめったにないですよ!これはもうカルチャー誌といってもいいのでは・・・今回の表紙もとても素敵でした。

2009-01-07-Wed-21-37

萌えの死角

萌えの死角/今市子/日本文芸社

2009年もお馬鹿な本から初めてしまいました・・・。
思わず衝動買いしてしまったこれは、今市子のシリアスBLならぬ、BL的エッセイ漫画です。
今ではすっかり『百鬼夜行抄』の作者というイメージの今市子ですが、それとは別ベクトルとしてあっかるいホームコメディ風BL作品もコンスタントに出し続けられています。
なんというか、本当に好きなんだろうな、そういうのが。
というかんじで、その道の先輩!というイメージを抱いております。勝手に。

とはいえ、今市子のBL作品をいくつかお読みになった方ならご存知でしょう。
今市子の作品は、果たして「BL」なのか?
という、微妙なラインであることを。

いえいえもちろんBLなのでしょう。
男と男が登場して、その間に恋愛感情(たまにそうでないものでもOK)が生まれれば、それすなわち昨今の日本では「BL」なのです。BOYでなくたって、ね。
今でこそ様々なジャンルの作品が跳梁跋扈するBL業界で、今市子は常に「その手の描写が少ない」ことでは1、2を争うのではないでしょうか(笑)
やはりそういうところはある意味ファンサービスでもありますし、そういうシーンでなくてもやたらに甘ったるい雰囲気が少なめの今市子作品が根強く好まれているというのは、やっぱり今作品には独特のストーリー性があるからだと思うのですが・・・ま、それはさておき、この本はそんな「いまいちメジャー路線にのれない自覚は昔からある」という今市子が、開き直って「個人的萌えポイントを古今の文芸・映画・リアル生活の中に見る!」というエッセイ集です。

一瞬表紙だけ見て、「新作漫画かあ・・・なんかシリアスっぽいな(私は笑える今作品が好き)、やめとくか」と思いそうになりましたけど、これは買ってよかったです。
世間の時流にうまくのれずに、「こんなので萌えてるのは自分だけじゃなかろうか・・・」とか、「今の若い子はいいねえ、選び放題で。私の若い頃なんか・・・」とか、「露骨なのはだめなの!ほのかに香る、くらいが萌えるの!」とかいうあたりに、なんとも親近感を覚えたりもしましたし。

歴史を重ねてきた同好の方々なら、きっとにやりとするところがあるんじゃないでしょうか。
連載エッセイだけに、その時々のTVドラマネタも多くて、これは今が旬だとも思います。あと何年かしたら、「これってどんなドラマだったっけ・・・」ということになりそう。
珍しく旬のものを旬のうちに読むことができました。
よかったです。



あと、「なんでもかんでも『トーマの心臓』にみえてしまう」という今市子の病気(世代的なものかな)は、きっと私(と一部の友人)の「なんでもかんでも極めたら『炎の蜃気楼』になると思う」という病気と似たようなものかな、と思いました。
ははは・・・。
2008-11-03-Mon-11-59

皇国の守護者

皇国の守護者/原作・佐藤大輔 漫画・伊藤悠/集英社

結構有名なんですよね?
私もタイトルだけは聞いたことがあってずっと気になっていた戦争漫画(原作は小説)です。あまり少年漫画ぽいのは敬遠していたのですが、これは結構ガッツリ戦争してるよ~と聞いて、友人に貸してもらったのです・・・が。
正直、読了後は「すっごいよかった!」という感想と、「ひどい話だ!」という感想が同時に襲ってきました(笑)

ではまずざっくりしたあらすじを。

小さな島国である「皇国」は、未曾有の危機に晒されていた。世界を掌握する大国家「帝国」が、突如として進軍してきたのだ。
火急の事態に軍備をまとめる時間すらない皇国は、北部駐在軍に、帝国軍の本土上陸を阻止するための徹底交戦を命じる。軍事の規模そのものが圧倒的に違いすぎる皇国と帝国において、それがどれほど非情なことであるかは重々承知の上だった。
主人公である新城直衛中尉は、<剣牙虎>と呼ばれる猛獣部隊の一員。帝国側からは「獣」と揶揄される<剣牙虎>は、しかし主人の言うことを忠実に守り、鋭い爪と牙で勇猛に戦う立派な軍人だった。
圧倒的不利の立場から、命じられるままに、過酷な状況を切り抜けていく新城。その命令がどれほど理不尽なものでも、どれほど人が死んでいくだけのものでも、新城はそれを果たさなければならない。新城が軍人であり、そしてそれが確かに皇国に住む人々を守るのだと信じていられる限りは。

という・・・ちなみに裏表紙には「戦記浪漫」とあります。
たしかにこれ以上ないくらいに戦争してます。虎とか龍とか出てきますが、なんちゃってファンタジーに逃げ込んでる隙はありません。がつんと人間対人間、血みどろの戦争です。
いやあ人が死にます。

敵が死ねば、味方が死ぬ。
こちらが勝てばあちらが負ける。逆もまたしかり。
正義が勝つというのなら、どちらが正義だ?
勝ったほうが正義なのさ、強いものが正義なのだ。

ってかんじですかね。
これほどボロボロと人が死ぬ話とは思わず、1巻の最初のほうではメインキャラクターかと思っていた人があっさり死んで、ちょっとショックだったのですが・・・段々「これはそういう話なんだ!」と思って、覚悟して読むようになりました。
いやそれでもショックでしたけど(笑)メインキャラだから死なないなんて保障はない世界。それが「皇国」だし、リアルな戦争ってものでしょう。

とまあ、上にあげたようなところが「ひどい話だなあ」という点だったのですが、漫画としては非常に面白かったです。
絵がね!上手いんですよー!
きらきらと煌びやかな上手さではなくて、でもキャラクターの描き分けとか動いている人間の体つきとか、走る虎や馬の躍動感とか。細かい点は置いておいても、こういう戦争ものではどうしても大軍シーンを描かないといけないし、人をいっぱい、入り乱れた状態で描かないといけないものですが、それが実に自然に表現されてます。漫画はひとつひとつのコマが小さいし、どうしても顔アップとか個人人物の描写とかをしてしまいがちだと思うんですが、この作品は煽りと引きのバランスが上手くて、雪原の戦場というスケール感を感じさせてくれました。

いやー腕だなあと思います。
上手くないとこういう話は描けませんね。
よくピンの人物像が綺麗な絵をして「上手い」と言われたりしますが、そういうのはたぶん漫画家としてはそれほど褒め言葉ではないと思うんです。絵が上手いのと漫画が上手いのは別ものですが、この「皇国」の漫画担当である伊藤さんは、久しぶりに「漫画上手いわーこの人!」と思った漫画家さんでした。
(もっとも最近は少女マンガ寄りのものばかり読んでいて、こういう大掛かりな設定の作品自体久しぶりだったので余計にそう思ったのかもしれませんけど)

評判はいいはずと思ったのですが、5巻で打ち切り?なのだそうで。
もったいなさすぎ。このスケール感で維持し続けていってくれたら、後世に残る戦争漫画になったと思うのですけどね、どうにかならないものでしょうか。
だってこの悲痛な話を原作で読もうという気にはなかなかならないのですもの・・・。
続き、気になるんですけどね・・・。龍軍を指揮する新城が見たい、見たいです・・・。

皇国の守護者 (1) (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ)皇国の守護者 (1) (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ)
(2005/03/18)
佐藤 大輔伊藤 悠

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2008-10-27-Mon-21-03

flat

flat(1)/青桐ナツ/マッグガーデン

聞いたこともない漫画家で、見たこともない単行本で、気にしたこともない出版社から出ている漫画を買ってしまいました。
いわゆる衝動買いというやつですか。私にしては珍しいパターンでしたが、これが意外とヒットでした。勘というやつもなかなかどうして、馬鹿には出来ないものですね。

・・・などと言ってみましたが、購入のきっかけは書店のPOPだったりします。
最寄のジュンク堂で一時期これがプッシュされてたんですよねー、どうにも気になって仕方なくて買っちゃったんですけど、まずもうこの表紙の人が「なんてサンジ!」と思ってしまって、それがまず私の心を鷲掴みでしたよ(笑)

お話は一話完結形式のほのぼのです。
主人公の「平介」(恐らくタイトルはここからきている)という名の男子高校生。お菓子とお菓子作りが大好きな彼は、自分の気の赴くままに行動する、究極ゴーイングマイウェイな人間だった。
そんな彼の前に現れたのは年下の従姉妹、「秋」こと、あっくん。
平介と血のつながりがあるのかと疑わしいほど自制心に溢れた幼児であるあっくんと友情を育むうちに、ひたすら気ままだった平介にも少しだけ周囲を気遣うという気持ちが生まれる。そしてあっくんもまた、そんな平介と触れ合ううちに、気持ちを抑えることだけが全てではないんだと気付いていく。

ほんわりと温かい話です。
少々まったりしすぎている感と、白すぎるくらいの画面が現代風ですね。これがデビュー単行本だと聞いて納得しました。
好みは別れるかもしれませんが、個人的にはよかったです。
あっくんが可愛いと評判のようですが、個人的には平介と鈴木くん&佐藤くんの3人組みが好きですねー。虐げられているけど愛されてる平介。こんなかんじで男子が集まってキャッキャしてんのって、女子にとっては永遠の憧れじゃないですか?最後のほうに収録されていた女子Sの話も好きでした。男子でも女子でも、若い子が仲良くしてる様は純粋に目の保養です。

いやー平介可愛いよ平介。
細くて猫背で自由人でヘタレで髪の毛サラサラ。好みだなあ。
2巻も買いますよっと。

flat 1 (1) (BLADE COMICS)flat 1 (1) (BLADE COMICS)
(2008/09/10)
青桐 ナツ

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2008-10-24-Fri-23-51

おひとり様物語

おひとり様物語1/谷川史子/講談社

買っちゃいました、『おひとり様物語』。
タイトルからしてシャレにならん、シャレにならんで!と思いながらも手が勝手にレジへ・・・。Bethで連載していた時から気になっていたんですもの、待ちに待った単行本化、我慢なんて出来ません。
(Bethって結局休刊したんでしたっけ・・・)

えーと、「おひとり様」とはいえ、この連作漫画のヒロインたちは、その性格も環境も実に様々。

書店に勤める本好きの久里子は堂々のおひとり様だし、
女子大生の未和は彼氏に振られたばかりのおひとり様。
OL悠希は同棲相手とすれ違ってばかりのおひとり様で、
女子大生の佳寿は就職した恋人と遠距離恋愛中のおひとり様。
OL百合子は遅く来た夢のチャンスのために、結婚のお膳立てをひっくり返したおひとり様。
そしてライターの多江は青春時代の片思いに決着をつけたおひとり様。

・・・とまあ、実際よく言われる「おひとり様」の定義が、「恋人のいない妙齢女子」であるというところからはちょっとだけ逸脱しています。
(でも元々は一人で飲食したりする人のことをおひとり様って言うんでしたよね?)

でも彼女たちに共通しているのは、自分の足で立っていること。
一人身だろうと恋人とラブラブだろうと、自分の意思と自分の個性をもっていること。
自分以外のなにかに依存してしまわないこと。

この連作中で一番「おひとり様」らしい第1話、書店に勤める久里子の後輩が率直な意見を述べます。

「それってさみしくないんですか?」

ってね。
久里子はそれを余計なお世話だ、って思うけれど、でもほんのちょっとだけ思ったりするのですよ。本当は自分は世界でたった一人なのかもしれない、毎日は楽しいけれど、本当の本当は孤独なのかもしれない、って。

でもね、久里子の後輩はやがてこう言うんです。

「あのですねー 今日の帰りー 
 思いきってひとりゴハンしてみたんですよー
 そしたらすっごい楽しくてー
 (中略)
 自分でえらぶのって気持ちいいんだーって」


ってね。
一人で店に入る女を寂しいと思うのは見る者の勝手。
一人で生きる女を不幸だと思うのも世間の勝手。
自分が自分であることが幸福の源なのだと、そう思わせてくれるこのシリーズは、確かに今の女性を安心させてくれるものかな、と思いました。

個人的にはやっぱり本屋の久里子さんとOL百合子さんにシンクロしたかなあ。
百合子さんみたいなキャラは、思い切ったらとんでもないことやれちゃう人だと思うんだ。
百合子さんみたいなことが自分の身におこったら、私は思い切り飛ぶことができるだろうか?そんなことを思って、ちょっとドキドキしちゃいました。

おひとり様物語 1 (1) (ワイドKC)おひとり様物語 1 (1) (ワイドKC)
(2008/10/10)
谷川 史子

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しかしこの本の女子たちは皆小綺麗でお洒落さんです。
私もとりあえず部屋を片付けよう。
そんなだから○○なんだ!とは言われたくないですもんね~、やれやれ。
2008-08-07-Thu-22-25

うさぎドロップ

うさぎドロップ/宇仁田ゆみ/祥伝社

30歳男子と小学1年生女子の擬似親子生活。
しかし彼らは甥と伯母の関係になるのだった。

な、ほのぼの子育て漫画です。
いつも友人に貸してもらっているのですが、宇仁田さんのもうひとつの子育てもの『よにんぐらし』よりも私はこちらの方が好きかな・・・。リアリティという面では『よにんぐらし』なのでしょうが、まだまだ夢を見たいお年頃としてはリンちゃんみたいに賢くて可愛い幼女が居たらな~、という願望があるもので。
しかしこれはリアリティとファンタジーのバランスがとてもいいと思います。
独身一人暮らし男が見知らぬ小学生女子(1巻当時は幼稚園児)女子を引き取るなんてことはほとんどファンタジーの世界だし、でもそうすることによっていかに子供を育てるということが大変かを知る、というリアリティもあるし。
周囲の理解に支えられて周りはみんな良い人ばっかです、というファンタジーもあれば、残業できないから給料は減るし同僚の視線は痛いし・・・というのはリアリティだろうし。

ほんとは子育てなんて、しかも一人で・・・なんて大変なこともいっぱいなのだろうけど、これを読んでいるとほんわりと「うおお子供欲しい!」と思ってしまう。
そんな本です、はい。

リンちゃん欲しいなあ・・・


うさぎドロップ (4) (Feelコミックス) (Feelコミックス)うさぎドロップ (4) (Feelコミックス) (Feelコミックス)
(2008/05/17)
宇仁田 ゆみ

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2008-08-04-Mon-20-07

聖☆おにいさん 2巻

聖☆おにいさん 2巻/中村光/講談社


今自分的に一番笑える漫画といえばこれです。
1巻の予告では12月発売だったのに、すいぶんと・・・かなりの前倒しになったのは、大人気のおかげなのでしょうか。仏教とキリスト教が元ネタの笑い、というかなりポイントの絞られた話なのに、よくネタが尽きないなあと感心感心。

リアルにお坊さんたちにも受けているようです。(確認済)
神父さんや牧師さんにも受けているのかどうかは分かりませんが、たぶん日本人の感覚的にはOKなのではないでしょうか。

日本製アニメや漫画が次々と翻訳出版される時代ですが、これはなかなか難しいだろうと思います。
こんな漫画が楽しめる日本でよかったよ。3巻も楽しみです。
しかしヘタリアがアニメ化までするそうなので、油断はできないかも・・・なぁ・・・

聖☆おにいさん 2 (2) (モーニングKC)聖☆おにいさん 2 (2) (モーニングKC)
(2008/07/23)
中村 光

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2008-08-03-Sun-23-06

秘密(トップ・シークレット)5巻

秘密(トップ・シークレット)5巻/清水玲子/白泉社

TVアニメも放送中(らしい←映らない地方在住です・・・)、人気シリーズ第5巻です。
死者の「脳」を「見る」ことによって犯罪を暴く第9の活躍を描いたサスペンス・シリーズですが、巻が進むごとにメインキャラクターの心理描写や関係の変化のほうも深くなってきました。
そろそろクライマックスなのかな。

個人的には未だに連載前の読みきりの短編(アメリカ大統領の話)が一番好きで、第9シリーズはたまに疑問が残ったまま終わり・・・みたいな話もあるのですが、今回は物語として納得のいく整合性が感じられたのでよかったです。

切れ者扱いの室長・薪さんが天才天才と言われているわりに青木ばっかり目立っていたのが不満だったのですが、本巻でやっと薪さんの天才たる由縁が見れたのが嬉しい。
薪さんのどこが好きって、そりゃあ顔が一番好きなんですけど、あんなに綺麗だし小さくて可愛いのに実は年齢不詳で(35?)ドSなのにはかなげなところもたまりません。そもそも輝夜姫のミラーさんが好きだったんだから、同じ顔した薪さんも好きになろうってもんです。
そういえば薪さんのモデルはリアルに某hydeさんだと聞いたのですが、本当だろうか。

秘密(トップ・シークレット) 5 (5) (ジェッツコミックス)秘密(トップ・シークレット) 5 (5) (ジェッツコミックス)
(2008/07/29)
清水 玲子

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2008-07-24-Thu-20-59

ハルチン2

ハルチン2/魚喃 キリコ/祥伝社

年末からずーーーっと待ってた『ハルチン2』、やっと出ました!読めました!!

いやはや、1巻を買ったのは果たしていつだったか。大学1年か2年くらいだったかな。あんまり気に入ったので、友達にもプレゼントしちゃったのを覚えています。
まさかこの年にして2巻を読めるとは、感無量です。あの時プレゼントした友達に久しぶりに連絡をとってみようかなとか思っちゃったり。
あまりにも等身大のハルチンに自分自身を重ね合わせてしまうから、こんなに共感できるのでしょうね。

内容はゆるゆるのエッセイ風(あくまで“風”)、20代フリーター女子の日常話です。
主人公は「ハルチン」ことハルコ。東京で一人暮らしをする20代半ばのフリーター。
ハルチンは成人した今になってもオトコノコに間違われるような容姿の持ち主で、とても女の子らしい親友・チーチャンとともに気ままな都会生活を堪能している。
チーチャンの彼氏への愚痴に朝まで付き合わされたり、給料日まで間があるのに我慢できずに服を買ったり(そして残高は小銭のみ)、親からの田舎へ帰れコールに辟易したり、発作的に子犬を飼っちゃったり、その子犬とともににわかに自転車の旅に出たり、見知らぬ人にニューハーフに間違われたり、いい年になってもふらふらした生活をする自分に焦ったり、そんな自分に開き直ったり。

流行の格差社会的な言葉で言えば「負け組」に属するようなハルチンだけど、毎日のほほんと楽しく生きている。

という、あまりにもあまりにもイマドキ(?)なハルチンライフ。
共感してしまう女子はきっとたくさんいるだろうなー!と思います。

しかし1巻当時24・5歳だったハルチン。
明記はされていませんが、2巻では恐らく26・7・8・・・?
その証拠に、1巻ではあまり触れられなかった「将来への不安」が語られます。(もっともハルチンのことなので、「まーもうしばらくいっかー」というかんじになるんですが)
ああハルチンも大人になったんだなあ、と思うのはなかなかに感慨深いものです。
それもまた自分の年齢に近いものがあって、なんだか妙に寂しい気持ちになったりも・・・。

20代の半ばから後半というのは、特に女子にとっては転換期だと思います。
大学生の延長線上にいるような人もいれば、もう結婚して子供がいる人もいる。その両方が混在する年代なんですよね。
いつまでもこのままじゃいられないんだなー、ということを感じずにはいられない年代というか・・・大学卒業の時と同じくらいの、そんな感覚に襲われます。モラトリアムの終焉ってやつですか。
(もっとも、結婚しようが子供が生まれようが変わらない人は変わらないんだろうけど)

ただただ楽しかった1巻とは違って、読みながらいろんなことを考えてしまう2巻でした。
祥伝社、ありがとう!
新装版の1巻も買うべきか考え中です・・・

ハルチン 2ハルチン 2
(2008/07/08)
魚喃 キリコ

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